2004年05月18日

フィンランドの予防福祉

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(写真:フィンランド大使館の発行する「SISU vol.4」より)
福祉先進国であるフィンランドは80年代の後半までは、現在まさに日本が御手本とする、公共の力による福祉施設の整備事業に邁進していました。サナトリユーム施設の完備、ケアハウス、グループホーム等による国家レベルでのきめ細かな高齢者への対応。
もちろん現在でもその施策は継承され、より充実した制度によって事業が進展していることには変わりはありません。

その一方で、ケア施設よりも在宅介護による家庭での生活を最後まで継続するという新しい動きも平行して進められています。社会の中で、高齢社会が特別ではなくより自然な形で営まれることが重要と考える人が多くなったとも言われています。

「予防福祉」という言い方は未だ日本では耳新しい。

介護の必要になる年齢以前から、高齢者予備である50歳前後の家族とのコンタクトを計り、高齢者家族の近況の把握と高齢者予備年齢層の人々への準備期間を設けようというユニークな取組です。この予備年齢の家庭訪問には孫の付添を伴う事が奨励されており、子供とのコミュニケーションも同時に行うわけです。

フィンランドでは、特殊構造の手すりなど、高齢者対応の製品や家具が充実しています。
そしてさらに各種電化製品や窓、ドアなどの自動化システム、介護職員のためのデータベースなど、フィンランドのIT技術を利用した各種技術が開発されています。

日本のIT産業界においてはインビジブルシステム(不可視システム)の提言を行っています。
従来のように、事あるごとに救急車が駆付け、そのけたたましいサイレンの音で、さらなる不安をかき立てる事がないようなIT 機器によるシステムの開発が進展しているわけです。

人口密度の少ないフィンランドならではの展開とはいえ、日本の高齢化社会においても今後これらの機器やノウハウの導入が検討されても良さそうです。